設立趣意

設立趣意書

20世紀は、総じて日本企業が、欧米企業に追いつけ追い越せを信条に、高品質、高性能、低コストに向けて努力を積み重ねてきた。そしてそれなりに多くの日本企業は成果を収め、海外において高い評価を受けるに至った。

21世紀を迎えたこの歴史的な転換期に、日本企業は世界の中のリーディング・カンパニーとして、旧来の姿勢を改め、積極的に商品開発を推進し、富める国、貧しい国に関係なく文化水準の高い生活を支援し、貢献することが責務と思われた。

現在わが国の産業では、ハイテクノロジーやニューサービスなどの革新が進行しているが、なかでも情報通信、コンピュータ、ソフトウェア、マイクロエレクトロニクス、バイオテクノロジー、新エネルギー、新素材、都市交通、地球環境、健康医療、宇宙開発などに、一層の期待が寄せられている。つまり、日本企業は、上記の市場ニーズや需要に応じて、さらに技術革新を進展させ、新事業として確立、発展させることが必要、と予測されている。

またそのような挑戦を通して、わが国が21世紀の国際社会において、確固とした尊敬と信頼を獲得する方向と評価された。

ここに時代の重要性に鑑み、われわれ有志は、統合された商品開発に関する学術団体のない現状を知り、「商品開発・管理学会」を設立することにした。

基本は、いかなる軍需用品の開発にも関わらない、また自然環境を守る、という前提で、大学及び研究所をはじめ、あらゆる産業分野の商品開発に関心を抱く人々の参加による学会を、結成しようとするものである。ここでは、専門が社会科学であれ、自然科学であれ、人文科学であれ、商品開発とその管理に関心のあるものは、研究大会、研究会に参加して、関係する研究の報告、また関連のある課題の討論を通して情報交換を促進し、商品開発に関するわが国情報発信の拠点とすべく考えた。

なお、「商品開発および管理」に関する研究対象は、あらゆる産業分野にわたる。つまり、特定の業種に限定されない商品開発であり、そのシステム管理を取り扱うものである。そのため本学会は、より充実した研究の成果を得るために、総会ごとにつぎの分科会を設置して、研究報告と討議が尽くされることとする。

2000年5月20日
2000年12月15日
2001年1月12日

商品開発・管理学会

設立発起人代表
  • 横田澄司(椙山女学園大学)
  • 小川孔輔(法政大学)
  • 恩蔵直人(早稲田大学)
  • 辻 正次(大阪大学)
  • 井下 理(慶応義塾大学)
事務局
  • 岡田広司(名古屋市立大学)
  • 佐野 充(名古屋大学)
  • 若林靖永(京都大学)
  • 加藤高明(愛知工科大学)